鉄筋かごについて

加工場で加工した鉄筋は、鉄筋かごにまとめてトラックに積み込みを行うのが一般的です。

この記事では、鉄筋かごの作成方法と注意点について解説していきます。

鉄筋の加工について

鉄筋の加工機械は日々進化しており、加工における技能ギャップは解消されつつあります。

しかし、加工自体の技能ギャップが解消されても、それが現場の生産性に直接つながるとは限りません。

加工品を一工夫すると現場の生産性向上につながる

建設現場では人のコントロールが非常に重要であり、複数人をコントロールするリーダーシップは重要なスキルの一つです。

熟練技能者は加工品にも一工夫してうまく人をコントロールします。

鉄筋の加工について

鉄筋かごの作成方法

スターラップやフープ筋の加工の場合は、工事現場に運搬する際は鉄筋かごにまとめて運搬します。

熟練者はこの鉄筋かごの作成にも一工夫加えて現場の生産性を向上させています。

地面以外に材料を置く場合は、かごの総重量が重いと危険


熟練者はどのように鉄筋かごへ一工夫加えているのでしょうか?

熟練者は該当工事物件の図面を読み込み、工事全体の作業イメージを詳細に行うことが可能です。

例えば、S造の基礎工事のように地面に材料を置くことが可能なのか、RC造の工事のように足場上もしくは不安定な場所に材料を置かなくてはならないのか、その加工品がどのような工事現場で使用されるのか想像して加工を行います。

S造の基礎工事のように地面の上に直接材料を置くことができる場合は、加工品の総重量を考慮する必要は無いかもしれませんが、不安定な場所に材料を置かなくてはならない場合、重量が大きいと床が加工品の総重量に耐え切れず崩壊してしまう場合もあります。

1500mmを超えるかごだと加工物をうまく取り出せない

実際に工事現場で作業してみると良くわかるのですが、腰の位置よりも高いものを運ぶには必要以上の労力がかかって大変です。

工事の生産性を向上させるには、現場の作業員がどんな人材であろうと作業しやすいように準備する必要があります。

その為、熟練者はかごに積んである加工物を取り出しやすいように用意しています。

ポイント

熟練者は工事物件に応じてかごの重量、幅、高さに一工夫加えている

かごを作成するときの注意点

では具体的にかごの作成方法について見ていきましょう。

ポイントは、重さ、幅、高さです。

3列にまとめる

4列にしてしまうと、余計な幅を取ってしまってスペースに入りきらない場合がありますので基本は3列で加工品を積み込みます。

また3列にすることで重量も抑えることができます。

高さは1000mmが目安

1000mmとは腰の位置までのおおよその高さです。

まとめ

この記事では、鉄筋かごの作成方法と注意点について解説しました。

一見簡単な作業工程に見えますが、若手技能者に加工が加工すると1500mmぐらい高く積み込んでしまったり、5列で積み込んでしまったりします。

熟練者のように鉄筋かごの作成にも一工夫加えて現場の生産性を向上させましょう。

スラブの基本知識と配筋方法について

建築でも土木でも無視できない!鉄筋工事における定着長さについて詳しく解説

梁の鉄筋の基本 配筋、拾い方、圧接の位置までご紹介