【5Gがもたらす影響】5Gと建設業について

一部エリアで通信次世代システム「5G」の提供が開始しました。

今後、5Gが主流になることで、私たちの日常生活だけではなく産業やビジネスにおいても変化をもたらします。

この記事では5Gで変わることや実現できること、そして建設業での活用事例を解説していきます。

5Gとは

まずは、5Gについての基本知識をおさえていきましょう。

5Gとは「第5世代移動通信システム」

5Gとは「第5世代移動通信システム」のことで、現在、提供されている「PREMIUM 4G」よりも高速で大容量な通信システムです。

加えて低遅延、多接続の特徴を持ちます。

4Gから5Gの変化を交通手段でたとえるならば、車から飛行機に変わるようなものです。飛行機は車よりも速く、より多くの人や荷物を運ぶことができます。

通信システムも進化しながら、私たちの生活を豊かにしていくわけです。

5Gで変わること【日常生活編】

5Gになることで、私たちの日常生活にさまざまな変化や進化が起こります。以下で主なものを紹介しましょう。

娯楽の多様化


5Gは趣味や娯楽の多様化につながります。高速で大容量の通信ができることで、さまざまな視点で映像の選択が可能です。

たとえば、「Mixed Reality(MR、複合現実)」という技術も5Gにより実現することができます。

MRとは実際にみえている現実の世界に仮想世界を連動させる技術のことです。具体的な活用は、専用のゴーグルやコントローラーを使ったゲームです。

ヘッドセットには部屋にある家具や家電を認識する機能があり、それに応じた空間が形成されるサービスも開発されています。

また、MRはゲームだけではなくコミュニケーションの場面にも応用が可能です。

遠隔地にいる人の3D映像を目の前に表現して会話できるサービスも、5Gならば実現することができます。

3Dで立体的に伝えるには多くのことを表現する必要があり、5Gの高速で大容量、低遅延という特徴が活かされるわけです。

ほかにも、「Virtual Reality(VR、仮想現実)」や「Augmented Reality(AR、拡張現実)」という映像技術も5Gの強みを活用した技術になります。

それにより、臨場感のある3D映像が楽しめるでしょう。

住まいの家電との多数接続


5Gの多接続という特徴を活かし、家電やセンサー類をネットワーク化することもできます。

具体的には朝の決まった時刻に自動的にカーテンが開き、コーヒーメーカーが稼働するなど私たちの暮らしをサポートしてくれます。

また、外出時間や帰宅時間を予測してエアコンの稼働、お風呂の準備も可能です。

このようにモノとインターネットがつながることを「IoT(Internet of Things)」と呼びます。

現在はWi-Fi回線を利用していますが、5Gが普及すればさらに多くのデバイスとの接続ができるようになります。

5Gがつながる場所から家電などを直接操作も可能であり、連携させると利用シーンが増えていくでしょう。

5Gで変わること【産業・ビジネス編】

5Gの普及は産業やビジネスにおいても大きな変化をもたらします。

自動運転や建設重機の遠隔作業


大手通信会社ではすでに4Gを使った車の自動運転の実証実験をしています。走行エリアは限定されていますが、運転者がいない状態で走れることを実現しました。

5Gのネットワークが利用できるようになると、多くの車が接続されて車間距離を保ちながら安全に走行できるようになります。

5Gは低遅延であることから、車のアクセルやブレーキ操作の遅れもなくなるでしょう。それにより事故を未然に防ぐことが可能です。

また、建設現場ではショベルカーやダンプなどを遠隔操作で連携させることができます。

各重機に4Kカメラなどを複数台、設置して音声でのやり取りを遠隔で行いながらの作業もできるようになります。

建設業界は人材不足や作業員の高齢化が課題となっているため、重機の遠隔操作ができるようになれば人材の不安も解消できるでしょう。

ドローンとの連携


昨今、ドローンの実用化が進んでおり、農業や測量、災害援助、配送などさまざまな場面で活用できます。

5Gであれば映像や測定のデータをリアルタイムで伝送、解析することが可能ですので、ドローンと5Gの連携は建設現場でも重宝するでしょう。

また、機種によってアーム付きで直接作業ができるタイプ、自走できる4輪駆動タイプなどがあります。水中撮影が可能なドローンもあるため、幅広い建設現場での使用が可能です。

スマートオフィス・スマートショップ


5Gの高速、大容量通信、低遅延という強みは、オフィスやショップにも展開が可能です。

すでにリモートワークやテレビ会議システムの利用などは活用されていますが、5Gの環境で使うと今よりも接続などでストレスが少なくなります。

複数台のパソコンをつないでもテレビ会議システムの接続が安定するなど、多くのメリットが生まれるでしょう。

スマートオフィスの環境が整えばエネルギー消費をおさえられるため、コスト削減につながります。

コンビニなど各種店舗も高精度なネットワークカメラを店内に設置して、AIによる顔認証や物体検知を導入すると無人店舗として運営することが可能です。

5Gで変わること【建設業編】

建設業界においても、5Gの導入が急速にすすんでいます。

建設産業の現状と課題 – 国土交通省

人材不足/技能ギャップを解消する手段に

建設現場でのデータの収集に5Gを利活用することで、詳細なデータを集めることが可能になります。

建設業界は深刻な人材不足に陥っているので、詳細・大量のデータを分析し、最適な施工計画を立てることが人材不足解消策につながることが期待されています。

まとめ

5Gは4Gよりも高速で大容量、低遅延の通信を可能にします。

5Gが広く普及していくことで、私たちの生活も大きく変化していくでしょう。

また、産業やビジネスにおいても、現在の課題を解決する技術の連携が可能です。

今後の5Gの普及に期待していきましょう。

【ポストコロナ】コロナ後の建設業界に必要な人材について

【ポストコロナ】新型コロナウイルス感染症の影響で建設業界はどう変化するか?

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です