横浜国立大学理工学部建築都市環境系学科卒
一級鉄筋技能士
技能実習制度は、外国人労働者にホスト国で特定の職業や技能を習得し、向上させる機会を提供することを目的としています。
これにより、技能実習生は技術的なスキルを獲得し、将来の職業的な成長を促進することができます。
しかし、この制度には失踪という問題がついてまわります。
失踪者は年々増加しており、僕の周りでもとても多くなってきました。
なぜ技能実習生は失踪するのでしょうか?
この記事では、その理由に焦点を当て、失踪現象の背後に潜む要因や実習生たちの立場に迫ります。
目次
技能実習生の失踪について
メディアでは悪質な虐めや労働違反が大きく取り上げられていますが、実際に技能実習生が失踪する理由は別にあることが多いと考えます。
日本に入国し、実際の企業に配属される短期間の間に失踪する悪質な技能実習生も存在します。
悪質な虐めや労働違反はとても稀なケース
失踪現象については、悪質な虐めや労働違反が主な原因とされることがありますが、実際には非常に稀なケースです。
失踪の背後には別の理由が潜んでいることが多いように感じます。
来日前から計画し、意図的に失踪するパターンが多い
技能実習生が失踪する背後には、事前に計画された行動が多く見られます。
彼らは来日前から失踪を意図的に考え、実行することがあります。
その理由について探ってみましょう。
技能実習生が失踪する理由
技能実習生が失踪する理由は何でしょうか?
経験上、彼らは多額の借金を抱えていることが多いです。
借金をしていて、月に10~15万程度の返済が必要な場合がほとんど
多くの技能実習生は、母国でアパートや不動産の購入資金として借金をしています。
受け入れ企業側からすれば、本当に迷惑な話ですね。
単なる出稼ぎで来られても、長続きするわけありませんし、そもそも個人的な事情は「(´・ω・`)知らんがな」と言いたいです。
彼らの母国の借り入れ制度は、日本ほど優遇されたものではありません。
金利がとても高かったり、短期間で多額の借金を返済することが義務づけられていることが多いです。
例えば、300万円の借金であれば、日本では10年程度の長期で借りることも可能ですが、発展途上国の場合は3年程度で完済しなければならない場合がほとんどです。
月に10万から15万円程度の返済が必要な状況下にいる技能実習生は多く、彼らには経済的なプレッシャーが大きくかかることになります。
日本であれば住宅ローンは35年で組むことができるので、月々15万の返済というと、5000万ぐらいの借金の返済スピードになります。
そもそもなんで返済能力以上の借金をしてしまうのか理解できませんね。
源泉徴収を避け、所得を無理やり得ようとする
技能実習生は、通常、源泉徴収という形で税金を天引きされます。
日本と母国語の税金のルールは異なるため、日本の税制を正しく理解していないと返済に困ってしまうことがあります。
そのため、一部の実習生は源泉徴収を避け、所得を隠して収入を増やそうとすることがあります。
100万以上借金している実習生は要注意!
特に、100万円以上の借金を抱える実習生は、失踪のリスクがとても高いように思います。
借金返済のプレッシャーや生活困難から逃れるため、彼らは失踪を選択してしまうのです。
facebookでは、彼らを匠に誘惑する悪徳事業者がたくさんいます。
技能実習生は、悪徳な引っ越し業者、民泊の清掃業者、簡易配達業者などの下請けとして事業収入を違法的に上げ、納税せずにのうのうと日本で暮らし続けます。
技能実習生が失踪するとどうなるか?
失踪した技能実習生は、犯罪を犯してしまい母国に強制送還されることが多いです。
詳しく見ていきましょう。
訴訟され、実習生の家族が費用を負担しなければならない
踪した実習生に対しては、雇用主や実習団体が訴訟を起こすことがあります。
仕事で使用する道具やベッドを盗み、そのまま逃走するケースもあります。
この場合、受け入れ企業や管理組合が実習生の家族を訴訟し、実習生の家族が多額の費用を負担しなければなりません。
結果として、家族も経済的な困難に立ち向かわなければならないことになります。
保険証を使えない為、他人の保険証を使って犯罪を犯してしまう
失踪した実習生は、日本の医療制度や社会保障制度を利用することが難しくなります。
このため、一部の実習生は他人の保険証を不正に使用し、犯罪行為に走ってしまいます。
生活に困り、窃盗をして逮捕、強制送還されることが多い
失踪した実習生の多くは、生活に困窮し、窃盗などの犯罪行為に手を染めることがあります。
例えば、引っ越し業者の下請けとして働いていて、引っ越し先の物品を盗んだりします。
このような行為が発覚すると、彼らは逮捕され、強制送還の対象となることが多いです。
まとめ
技能実習生の失踪は、借金や生活困難といった背後にある問題が原因となっていることがとても多いです。
制度の改善やサポートの強化によって、失踪現象の防止が図られることが求められます。