横浜国立大学理工学部建築都市環境系学科卒
一級鉄筋技能士
この記事では曲げ加工する際の鉄筋の余長について詳しく解説していきます。
目次
ヨーロッパで覚える鉄筋のフックの余長
適切な定着を確保するために折り曲げ加工する際には余長も適切に確保する必要があります。
180°フック→4d
135°フック→6d
90° フック→8d
ヨーロッパで覚える
加工機の芯面から10d取れば必要な余長は確保できる
余長とは鉄筋末端部の折り曲げ加工に際して必要な長さのことです。
加工する際はいちいち4dや8dを確認する必要はなく、加工機の芯面から10dを確保すれば自動的に適切な余長を確保することができます。
フック付きの鉄筋について
フックには適切な定着長さを確保する役割や事故防止の役割があります。
フック付きの鉄筋を見ていきましょう。
ベース筋の立ち上がり
ベース筋に立ち上がりが付く際には180°フックもしくは90°フックが付く場合があります。
柱の四隅の主筋
柱の四隅には180°フックが付く場合があります。
この180°フックの有無は設計会社によって判断が分かれる部分でもあるので、四隅フックの有無を施工前に確認しましょう。
スターラップ
一般的なスターラップには135°フックが付きます。
スターラップの形も多くの種類があり、180°フックのスターラップにキャップが付くタイプのものもあります。
中子(なかご)
柱や梁の中に配筋される中子は一般的に180°フックがつきます。
幅止め筋
一般的な幅止め筋は135°と90°フックが付きます。
土間の差し筋
土間の差し筋にも180°フックが付く場合があります。
土間の差し筋は梁の施工をする際に配筋しますが、土間スラブを施工するまでの期間にむき出しになります。
その為、土間の差し筋に躓いたり、ひっかけてけがをするケースが多いため180°フックを付けて事故を防止することが良くあります。
まとめ
この記事では曲げ加工する際の鉄筋の余長とフック付きの鉄筋の種類について解説しました。
余長はヨーロッパで覚えると加工してある鉄筋が適切に曲げ加工されているかどうかをパッと判断することができます。