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政界と建設業界の繋がりが大きく露呈した「水谷建設事件」とは?

2006年6月、小沢一郎氏が率いている資金管理団体の「陸山会(りくざんかい)が、政治資金と小沢氏の個人資産による問題が週刊誌の報道で取り上げられました。

この事件は「陸山会事件」と呼ばれ、小沢氏の政治家としてのキャリアに大きな爪痕を残しています。

後に、陸山会事件はさまざまな問題にも波及していきました。

今回紹介するのは当時、度々メディアに取り上げられていた「水谷建設事件(みずたにけんせつじけん)」についてです。

水谷建設は、現在ではドローンによる測量や世界規模でのインフラ整備など、最新技術と長年の施工ノウハウを駆使した社会貢献に注力している企業です。重機作業を軸にした事業活動で大活躍しています。

そんなサブコンの過去に迫ります。

「水谷建設株式会社」について

水谷建設は創業80年以上を迎える歴史の長い企業であり、日本全国のあらゆる土木工事に携わっていることから、施工品質の高さが評価されています。

大型の重機なども600台近くを保有し、機械メンテナンスも自社工場で行い、余剰コストを減らしている努力も垣間見えます。

2003年には453億の売上を記録し、建設業界を牽引するサブコンとして注目を集めていました。

また、ダムの建設といった規模の大きいプロジェクトにも積極的に参画しており、水谷建設が業界に与えている影響も非常に大きいものでした。

水谷建設関連の事件について

水谷建設が過去に関与している事件はさまざまで、特に『お金』に関係しているものが多数です。

  • 北朝鮮の砂利利を権獲得するため、中古重機や裏金の取り引きを行う
  • 帳簿を不正に操作して所得を隠す
  • 福島県に所有していた土地の売却にあたり脱税
  • 「木戸ダム建設」の汚職事件に関与した
  • 下請け工事受注のために国会議員の秘書などに裏金を支出

過去の問題だけを抜き出してみると、工事を受注したり利益を確保するために、これだけの事件に関わっていることが分かります。

保全命令の取り消しを求めるも…

華々しい活躍とは裏腹に、過去に繰り返してきた事件の数々と、後述する水谷建設事件で受けたブランドへのダメージダウンは計り知れないものでした。

結果、大きく経営が傾いた水谷建設と、元社長の水谷紀夫氏は、大阪地裁から会社更生法の適用を申し立てられることになり、2011年12月1日の開始決定に基づいて、保全管理命令が下されることになりました。

水谷建設を負ったその負債総額は、16社の金融機関と総債権者約500名に宛てたものを含め、約353億円相当になっています。

しかし、水谷建設側は今回の保全管理命令に対して、社長名を水谷正之とすることで大阪高裁に保全命令の取り消しを求めました。

2011年12月27日、その行為は空しくも「水谷一族の内紛問題」として片付けられ、抗告棄却されています。

最終的にはそのまま更生手続きが進められるに至ったのです。

陸山会とは

陸山会とは、小沢一郎氏の資金管理団体です。

資金管理団体は、政治家自身が代表を務める団体となっており、その政治家の活動のために資金の拠出を受けるべき政治団体として指定された政治団体を意味します。

もちろん、陸山会の代表は小沢一郎氏となっています。

政界と“裏金”によるつながり「水谷建設事件」

この事件では小沢氏の地元、岩手県奥州市の「胆沢(いさわ)ダム」の工事を、大手ゼネコンの下請け会社として水谷建設が受注した謝礼に、陸山会へ渡した裏金1億円が発覚したのが発端でした。

水谷建設の黒字収益は政界との繋がりからくるものと見られ、今までの施工実績の真相を裏付けるように、多額の利益を上げてきた企業はこの事件を境に大きく失速。

長い時間をかけて大きく成長してきた水谷建設は、政界への根回しと恩恵があったからこそと、サブコンブランドのイメージダウンは著しいものになりました。

また、当時件は2004年9月頃、小沢事務所の元秘書大久保氏が、水谷建設の元社長川村尚氏に対して1億円を要求し、大久保氏と石川議員に、5千万円ずつ渡したとされています。

まとめ

「水谷建設事件」のほかにもさまざまな事件に関連している水谷建設と陸山会。

しかし、スーパーゼネコンが工事を受注するために談合を行っていたことや、施工管理を担当する現場職員の自殺など、政界との関わり方以外にも建設業界を取り巻く問題や事件はたくさんあります。

これからの建設業界は果たして政界とどのような関わり方をみせるのでしょうか。

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