横浜国立大学理工学部建築都市環境系学科卒
一級鉄筋技能士
この記事ではコンクリートの側圧の計算について説明します。
知らなくても実務にはほとんど影響はありませんが、計算式からコンクリート打設時の注意点を読み解くことができます。
目次
側圧とは?
側圧とは、側面から作用する圧力(荷重)のことです。
建築では、コンクリートが型枠に及ぼす荷重を指します。
まずは、型枠に作用する荷重について見ていきましょう。
型枠に作用する3つの荷重
簡単に型枠の設計方法を確認しましょう。
型枠は、3つの作用荷重に対して形状を正確に保てるように設計される必要があります。
型枠の設計フローは以下の通りです。
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1.荷重の設定 材料の単位体積質量に基づいて鉛直荷重、水平荷重を計算する。 2.許容応力度の設定 使用するせき板等の使用材料の許容応力度を設定する。 3.枠支保工を構成する各部材の構造計算 各部材の断面力を算出し、そのときの発生応力度(曲げ、せん断等)を求めて2で算出した応力と比較 |
ここでは、3つの荷重について詳しく見ていきましょう。
1.鉛直荷重
型枠・支保工、コンクリート、鉄筋、作業員、施工機械器具、仮設備等の荷重および衝撃などが挙げられます。
2.水平荷重
型枠の傾斜、作業時の振動、衝撃、偏載荷重のほかに、必要に応じて風圧・流水圧・地震等を考慮します。
3.コンクリート側圧
コンクリートの側圧は、使用材料、配合、打ち込み速度、打ち込み高さ、締固め方法、打ち込み時のコンクリート温度によって変化します。
コンクリート側圧
型枠に作用する荷重が分かったところで、コンクリートの側圧について詳しく見ていきましょう。
側圧はコンクリートの打ち込み速度と打ち込み時のコンクリート温度によって決定
側圧の計算式を見てみましょう。
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#柱の場合 P=Wc/3*[1+(100R/(T+20))] #壁の場合 P=Wc/3*[1+(150+30R)/(T+20))] P:側圧(kN/m2) Wc:コンクリート単位重量(kN/m3) R:打設速度(m/h) T:打ち込み時のコンクリート温度(℃) |
計算式からわかるように、側圧は打設速度が速いほど大きくなり、打ち込み時のコンクリート温度が高いほど小さくなることがわかります。
打設速度は2-3m/hが一般的
コンクリート温度は25-30度前後
側圧が大きくなると型枠「浮く」現象が発生し、崩壊する可能性がでてきます。
コンクリート側圧を計算してみよう
具体例を用いてコンクリートの側圧を実際に計算してみましょう。
計算例
側壁コンクリートは側壁部分 3.4m とし、打設回数を 4 回とする。1 層あたり 1 時間で打設するものとします。
また、コンクリートの温度は 15℃とします。
これらの条件から、コンクリート側圧 p は、以下のように算定します。
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・側壁高さ 3.4m ・打設回数は 4 回 ・打設速度 R=0.85 (=3m/4 回) (m/hr) ・コンクリート温度 T : 15 (℃) ・打設高さ H : 3 .4(m) ・コンクリートの単位重量 Wc=25.0 (kN/m3) P=25/3*[1+(100*0.85)/(15+20)] =28.6(kN/m2) |
まとめ
側圧は、コンクリートの打設速度と打設時のコンクリート温度に左右されます。
施工管理のポイントとして押さえておきましょう。
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