学習コラム記事一覧へ

鉄筋コンクリート⑨鉄筋の積算・施工図作成その1(S造基礎編)

基本的な鉄筋コンクリート構造の設計方法を理解したところで、実際に鉄筋工事の実務の学習をしていきましょう。まずは、鉄筋の積算・施工図の作成手順を学習していきます。

使用するソフト
「拾之助」アーキテック社
https://www.architec.jp/

構造図を確認しよう

見積り依頼を受けるときに、元請け建設会社から図面を受け取ります。
元請け建設会社は、構造物の規模からある程度目安の必要鉄筋量を算出していますが、この鉄筋数量は、実際の鉄筋数量とは誤差があります。
誤差原因は主に以下の2点です。

誤差原因
・段取り筋が算入されていない
・定着が考慮されていない

主にこの2点が考慮されていないので、元請け建設会社が算出する鉄筋数量は、基本的には実際に必要な鉄筋数量より少なくなります。
積算・施工図作成する際には、上記の点を考慮して正しい鉄筋数量を算出する必要があります。

使用鉄筋材質の設定をしよう

構造図に、使用する鉄筋の種類が設定されています。
細い鉄筋であっても、より大きい引張強度を有する高強度鉄筋を使用する場合が稀にあるので、十分注意しましょう。

基礎(ベース)

かぶり、端部補強、はかま筋、継ぎ手長さなどの各種設定をまず行います。
かぶりは、内部鉄筋を腐食から守るために必要です。内部鉄筋に水、酸素、塩分等の劣化因子が到達すると、鉄筋が腐食し、その腐食生成物による膨張圧によりひび割れの発生や、かぶりコンクリートの剥離・剥落を招きます。
鉄筋のあきは、コンクリートを鉄筋の周囲に十分行きわたらせるために重要です。
鉄筋のあきが十分に確保されていないとコンクリート中の粗骨材が引っ掛かり、十分にコンクリートが充填されないため、豆板(ジャンカ)の原因となります。
たとえ充填されたとしても、コンクリートが分離して品質の低下を招くおそれがあります。

例として、次の基礎リストを用いて実際の基礎(ベース)の施工図作成を行っていきます。

基礎(ベース)の端部補強

端部にアンカーを付けずに横倒しの鉄筋を追加する場合があります。
この場合、アンカーは直線で20dとる場合が一般的です。

アンカーとは?

アンカーとは、鉄筋を折り曲げること及びその折り曲げ長さをいいます。
鉄筋コンクリート構造物は、各部材の接合部が剛接合の構造体です。
各バラバラな柱、梁などの部材を一つの構造体として安全性を確保するためには、部材同士をしっかり固定させる必要があります。
接合部に大きな応力が発生するので、構造体の安全性を確保するために必要なルールが存在します。これが「定着」です。


設計図には、L1,L2,L3などの形で、定着の必要長さが明記されています。


ダイヤ筋

ベース筋に斜めの補強筋が追加される場合があります。この斜めの鉄筋をダイヤ筋といいます。

関連記事

鉄筋工事の定着長さ【建築でも土木でも無視できない】

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です