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【東京スカイツリーの建設技術】世界唯一と言われた建築の施工を支えた技術とは

2012年の2月に日本の地図に記載された電波塔、東京スカイツリー。

今では世界中でも話題になっており、そして日本で一番高い電波塔となっています。

そしてこのスカイツリーは東京タワーやエッフェル塔には使われていない最新の建設技術や、難題とされた電気工事、それらを含め、世界にただ1つしかない建設技術と言われています。

ではその建設技術とはどのようなものなのか、今回は東京スカイツリーの建設技術について解説していきます。

東京スカイツリーに使われたタワー建設の例のない施工技術とは

東京スカイツリーは日本にある電波塔、例えば東京タワーや福岡タワー等、それらの電波塔と作りが異なる部分が存在します。

この異なる部分はどの電波塔にもない世界に一つしかない建設技術とも呼ばれ、建築家の中では評判が高いです。

では他の電波塔と違い東京スカイツリーのどの部分が違い、そして話題となったのでしょうか。

建物全体がスリム化した建設技術

通常の電波塔は足元は太く、そして上に行けば行くほど細くなっていきます。

この足元が太い理由は電波塔を支える為に太くなっています、これは有名なエッフェル塔でも同じく足元で塔を支える為に太く、そして四股に別れています。

つまり、全長に比例し、電波塔の足元も太くなっています。

ですが、東京スカイツリーは全長に比例した太さではなく、全体的に今までの電波塔と比べ細く、スリムになっています。

通常であれば、その長さでは電波塔の加重に耐えきる事が出来ず、崩れてしまいますが、この部分に注目された技術が使われています。

それは、四股ではなく三股、つまり、三角形です。

四角形と三角形では足から足への一辺の長さが異なり、三角形にする事で一辺の長さを安定する長さまで確保する事が出来、これによって足元を通常通りな太さにせずとも荷重に耐える事が出来るようになります。

簡単に言うと、カメラの三脚のようなもので、カメラの三脚は狭いところでも足を調整すれば立つことができます。

それと同じようにこうして東京スカイツリーは土地が狭い所でも建つ事も出来るのです。

五重塔をイメージした耐震構造による建設技術

荷重に耐えれるようになったとしても、全体的に細い為地震が来たら横に倒れてしまうのでは?

例えるなら割り箸を縦にもって、手で足元だけ抑えて揺らすとどうなるでしょうか?

もちろん倒れてしまいますね、ですが東京スカイツリーは耐震も他の電波塔と違う建設技術を使用しています。

それは五重塔に使われている建設技術です。

五重塔は木造でありつつも地震による倒壊や損傷がほとんどありません。

その理由は伝統技術ともされる心柱と呼ばれる構造です。

塔体より構造計算によって独立した中空構造で、その心柱が振り子となり、制振効果を表しています。

この技術を利用し、できたのが世界初といわれ心柱制振です。

東京スカイツリーの中央部にて高さ375m、重量がおよそ1万1千トン程、直径が8m程のコンクリート製の筒を設置しています。

足元から大体1/3までを塔体に固定し、そこから上部は心柱そのものを塔体から離し、独立。

これによっていざ地震が起きたとしても心柱と塔体が異なる周期で揺れ、お互いの揺れを打ち消し、地震の揺れを半減する事が可能になります。

こうして地震からの影響も対応する事が出来るのです。

努力が形になった東京スカイツリー!困難を乗り越えた電気工事の施工技術とは

建設、耐震は以上の事からクリアする事が出来ました、ですが問題はこの細く、そして長いこの電波塔の電気施工です。

今までの電波塔と違い、塔へのイルミネーション、そして電波塔としての能力、それらの再現に苦悩するほどの設備規模。

従来の技術レベルの量がなくしては実現がほぼほぼ不可能とも言われていました。

ですが、関係する全ての技術者が世界一という目標実現へ向けて、皆で一致協力し乗り越える事が出来ました。

ではその不可能とも言われていた内容とはなんでしょうか。

4つの条件をクリアした電気施工技術とは

技術的評価ともいわれる4つの条件。

それは徹底的な雷対策、電波送信の根幹を担う電源確保の信頼性、人の心に残るライティング計画、より安全な防災システム、この4点です。

この中でも徹底的な雷対策に苦悩し、通常の電波塔と違い、高い為落雷の可能性が非常に高くなります。

そして雷対策がおろそかになってしまうと大きな事故へと繋がる原因にもなり、4つのうち残り3つの条件のクリアも不可能となってしまいます。

実際に建設中に落雷が落ちた事もあり、更に避雷針を仮設で追加する程でした。

ですが、電波塔として高い位置にアンテナを設置しなければいけない、高い所に設置すると落雷のリスクを高めてしまう。

この点を考慮し、設計段階から落雷時に発生する現象を電力中央研究所と協力し、シミュレーションを行う事にしました。

それは落雷地点の電磁誘導現象と呼ばれるものと、タワー内電力配線への誘導電圧についてです。

結果、雷電流は建物外側に分流する事が発覚し、建物中心部では誘導雷の影響をあまり受けない事がわかりました。

これに基づき、施設計画を行い、アンテナを無事に設置する事が出来たのです。

これにより落雷による事故はなく、無事に運営できています。

最高のイルミネーションを実現した東京スカイツリーの建設技術

もう1つの難関、それは人の心に残るライティング計画です。

ライティングデザインの主軸となる粋、雅を表現するために苦悩がありました。

それは、隅田川の水色、江戸紫色、ゴールド色の表現です。

LED照明器具を約1995台を設置、そして1秒以下という超高速に制御するシステムの構築。

従来の技術ではほぼほぼ不可能と言われていましたが、ここで関係する技術者が一致協力をし乗り越える事が出来たのです。

通常とは反対となる上から下へのライティングを実現するために、超挟角反射板の設計、制作、および据付制度の確保。

そして過酷な自然環境への適応など、様々な技術を用いり、東京の新たなシンボル、東京スカイツリーのイルミネーションを実現する事が出来ました。

そして、光源をLEDにした事により、従来のライティングと比べ、40%の省エネルギーをも実現できたのです。

この事から第25回電気設備学会賞より技術部門施設賞を受賞されました。

 

最後に

東京スカイツリーの建設には日本の歴史、そして最新の技術、関係する技術者の一致協力による技術、全てが含まれる日本の誇りといっても過言ではない建物です。

人の心に残るイルミネーション、耐震に使われる伝統技術、偉業ともいわれる建設だと思います。

これまでの建設と違い、使われた技術は世界初といわれており、今後もこの技術を利用した新しい建物が出来るのではないでしょうか?

次は、世界中の人の心に残る建物が出来るのかもしれませんね。

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