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【世界遺産に登録された建築】知る人ぞ知る世界中の歴史的建造物

世界遺産のうち、「顕著な普遍的価値」のある記念工作物や建造物などを世界文化遺産と言います。

例えば、つい最近世界遺産に登録をされた「百舌鳥・古市古墳群」や、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」、「ル・コルビュジェの建築作品-近代建築への顕著な貢献-」などが有名です。

世界的にみれば、「ロンドン塔」や「モンサンミッシェルとその湾」、「ヴェネツィアとその潟」など、世界遺産に登録される前から観光名所として有名な建造物などが登録されています。

ですが、中にはよほどの歴史マニア・歴史学者くらいしか知らないような、無名の遺産も存在しています。

そこで、今回は誰もが語りつくした有名な世界文化遺産ではなく、知名度が低く謎が多い知る人ぞ知る世界文化遺産についてご紹介していきます。

インカ帝国よりも古い、ボリビアの世界遺産「ティワナク」

画像引用:太陽の門

まずは南米ボリビアから「ティワナク」についてご紹介します。

南米で有名な世界遺産と言えば、「マチュピチュ」に代表されるインカ帝国の遺跡です。

インカ帝国の成立は1200年頃と言われ、1533年にスペインによって滅ぼされるまで、ペルーやエクアドル、ボリビア、チリなどの南米諸国にまたがるようにその国土を広げ、繁栄してきました。

ですが、そのインカ帝国が栄える以前に繁栄していた国があったのです。それが「ティワナク」です。

プレ・インカ「ティワナク」は謎多き巨石文化

画像引用:残された石像(一枚岩をくりぬいて作られている)

標高4,000mもの高地、チチカカ湖の南にティワナクはありました。

その期間は紀元前1580年から西暦1280年と、インカ帝国よりも長く栄えていたことが分かります。

また、現存していた幾つかの遺跡から発掘作業が進み、排水設備や多数の住居跡を発見し、この高地に国があったことが分かったのです。

ただ、未だすべての発掘作業が終了しているわけではありませんので、謎が多い古代文明でもあります。

さて、残された遺跡を見てみると、巨石文明であったことが分かります。

例えば太陽の門です。この門は一枚岩をくりぬいて作られています。その他、同じように岩をくりぬいて作られた石像も3体残っています。

文字を持たない文明でもあり、謎の解明には時間がかかるようですが、一度は見てみたい遺跡の1つでもあります。

ISに破壊された世界遺産、シリアの「パルミラ遺跡」

画像引用:ベル神殿

次にご紹介するのは中東シリアにある「世界で最も美しい廃墟」と称されるパルミラ遺跡です。

古代ローマ以前からシリア砂漠にあったオアシス都市で、シルクロードを行きかう隊商の憩いの場でもありました。

紀元前64年に古代ローマ帝国の属州となりますが、ローマ帝国もパルミラに自治を認めています。

世界で最も美しい廃墟

画像引用:ISに破壊されたバールシャミン神殿

オアシス都市でもあったパルミラでは、砂漠の中に有りながらナツメヤシの林を持つ、「緑の都」とも呼ばれていました。

また、夕日が美しい遺跡でもあり、砂漠を行きかう隊商には「バラの街」とも呼ばれていたそうです。

このように美しく、歴史的価値のある遺跡を、イスラム過激派組織の1つ「イスラム国」(通称IS)は2015年8月23日に爆破したのです。

実は、イスラム国が破壊した遺跡はこのパルミラ遺跡だけではありません。

古代、イラクにはイスラム教徒が居住する前にアッシリアなどの古代国家が存在し、古代宗教が信仰されていました。

古代宗教の多くは現在の仏教やキリスト教などと同じように偶像崇拝です。ですが、イスラム教徒は偶像崇拝を禁止しており、偶像破壊を繰り返した歴史があるのです。

破壊行為に加担したイスラム国の戦闘員も、純粋な信仰心から世界的な遺跡の破壊という暴挙に出たのかもしれません。

「外に閉じ内に開く」中国の伝統的な集合住宅「福建土楼」

画像引用:福建土楼(外観)

最後にご紹介するのは中国福建省にある「福建土楼」です。

12世紀から20世紀にかけて建てられた集合住宅で、その形状は円形、方形、楕円形など様々です。

敵の攻撃を防ぐため?山間に突如現れる閉鎖された世界

画像引用:福建土楼内部

福建土楼の多くは、外見は堅牢な要塞のようなのですが、中には80家族以上が共同生活を送る集合住宅となっています。しかも出入り口が1つしかありませんので、外部からの侵入を拒むこともできる構造です。

外壁もかなり厚く作られているということで、矢だけでなく銃撃すらも防ぐことが出来ました。しかも、日本のお城と同じで、外部に向けてあけられた穴(狭間)から敵に対して銃撃することも出来たのです。

元々、異民族から逃げてきた客家(ハッカ)という北方からの移民が移住し、その異民族からの攻撃を防ぐために建てられた集合住宅ですので、防御力は言うまでもありませんね。

さて、この集合住宅は一族ごとに建てられるので、一族ごとに特徴を持った土楼が建てられています。

中にはギリシャ様式の柱を使った祖廟を持つ土楼もあるそうです。

まとめ

世界遺産は2019年までに1121件登録され、その内世界文化遺産として登録されているのは869件です。

その中には、最初にご紹介したように世界的に有名な古代遺跡や観光名所などもありますが、今回ご紹介したように知らない遺跡もまだまだたくさんあるのです。

特に世界文化遺産は古代の建築物を見ることも出来ますので、ぜひその技術にも注目をしてみてくださいね。

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