てつまぐとは?

【令和3年度版】小規模事業者持続化補助金について解説

テレビのニュースや情報番組などでも聞かれるようになった「小規模事業者持続化補助金」。

建設業の方の多くは恐らく自分には関係ないと、気にも留めていないのでは?ですが、個人事業主が多い建設業だからこそ、活用する価値のある補助金でもあります。

この記事では、建設業者にとって「小規模事業者持続化補助金」をどのように活用できるのか、また、その申請方法などについてご紹介していきます。

小規模事業者持続化補助金の概要

ファイルまずは簡単に、小規模事業者持続化補助金の概要をご紹介します。詳細は、公募要項をご確認ください。

補助金額と補助率

小規模事業者持続化補助金の補助金額上限は50万円です。補助対象となる事業にかかる経費に対し、支払われます。

また、補助率は2/3で、事業にかかる経費の2/3を受給できます。

補助金額 50万円(上限)
補助率 2/3

募集期間

  日付 備考
公募開始 2020年3月10日(火)
申請受付開始 2020年3月13日(金)
第5回受付締切 2021年6月4日(金) 締め切り日当日消印有効
第6回受付締切 2021年10月1日(金) 締め切り日当日消印有効
第7回受付締切 2022年2月4日(金) 締め切り日当日消印有効
第8 2022年6月初旬頃
第9 2022年10月初旬頃
第10 2023年2月初旬頃 最終

小規模事業者持続化補助金は、2020年に公募を開始した事業のため、すでに終わっていると思っている方もいるかもしれませんが、この表を見る限りまだまだ申請が可能だとわかりますね。

申請方法

小規模事業者持続化補助金の申請方法は郵送または電子申請です。お近くの商工会議所への提出や、宅配便を使った書類の送付では受け付けませんので注意してください。

郵送の場合の書類送付先

申請書類の郵送先は、「日本商工会議所」です。地域にある商工会議所に郵送しても意味がありませんので、こちらも注意してください。郵送先住所等は公募要項に記載がありますので、必ず確認をし、間違えずに郵送してください。

申請手続きの流れ

この補助事業の申請は、申請書類を作成して郵送すれば良いというものではありません。

地域の商工会議所に「事業支援計画書」という書類を作成してもらう必要がありますので、以下の手順に従って書類を作成してください。

【手順】

  1. 「経営計画書」及び「補助事業計画書」(様式2・様式3)の作成
  2. 「経営計画書」及び「補助事業計画書」(様式2・様式3)の写し等を地域の商工会議所窓口に提出
  3. 地域の商工会議所に「事業支援計画書」(様式4)の作成・交付の依頼
  4. 後日、商工会議所が交付した「事業支援計画書」(様式4)の受領
  5. 受付締切日までに、必要な提出物を全て揃え、全国商工会連合会の補助金事務局まで郵送

地域の商工会議所に「事業支援計画書」(様式4)の作成・交付を依頼する際には、「経営計画書」と「補助事業計画書」(様式2・様式3)のほか、申請に必要となる書類を全て揃えて準備しておきましょう。

なお、必要書類については公募要項を参照してください。不明点などは、日本商工会議所に問い合わせるか、地域の商工会議所に相談してください。

また、申請書類は日本商工会議所特設HPからダウンロードできます。

小規模事業者持続化補助金の対象事業者とは?

この補助金の対象事業者は小規模事業者のみです。

建設業の場合は、常時使用する従業員の数が20人以下の場合、「小規模事業者」に含まれます。

小規模事業者の定義

業種 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
サービス業の内、宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

「小規模事業者持続化補助金」の公募要項に記載されている「業種」には建設業がありません。

そのため、この「小規模事業者の定義」を見ただけで諦めてしまう方もいるのではないでしょうか?

建設業は「その他」に含まれます。つまり、上表の「製造業その他」です。

補助対象の範囲

【補助対象となりうる者】

  • 会社および会社に準ずる営利法人
    • 株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合、協業組合
  • 個人事業主
  • 一定の要件を満たした特定非営利活動法人

建設業の多くは個人事業主です。株式会社や有限会社であったとしても、常時使用する従業員の数が20人以下なら補助金受給の対象事業者なのです。

補助対象となる事業

次に、補助金を受給できる対象となる事業の一例をご紹介します。

地道な販路開拓等(生産性向上)の取り組み

事業内容 関連経費
新商品を陳列するための棚の購入 機械装置等費
新築物件内覧会等の案内チラシ作成 広報費
新聞広告掲載費 広報費
国内外展示会、見本市への出展、商談会への参加 展示会出展費
新商品の開発 開発費
新商品の開発にあたって必要な図書の購入 資料購入費
新たな販促用チラシのポスティング 雑役務費 等
国内外での商品PRイベント会場の借上 借料
経営コンサルタント等への相談 専門家謝金
新商品開発に伴う成分分析の依頼 委託費
店舗改装 外注費

建設業の場合、「地道な販路開拓」は特に対象となる事業はありませんね。せいぜい、販路を広げるための広告費といったところでしょうか。

業務効率化(生産性向上)の取り組み

「サービス提供等プロセスの改善」
事業内容 関連経費
業務改善の専門家からの指導、助言による長時間労働の削減 専門家謝金
従業員の作業導線の確保や整理スペース導入のための店舗改装 外注費
「TI利活用」
事業内容 関連経費
新たに労務管理システムのソフトウェアを購入し、人事・給与管理業務を効率化 機械装置等費
新たにCADシステムの導入による業務効率化 機械装置等費
新たに経理・会計ソフトウェアを導入し、決算業務を効率化する 機械装置等費

業務改善、作業スペースの改装、新たなITシステムの導入など、建設業でも対象となりうる事業があります。

対象となる経費13種類

  1. 機械装置等費
  2. 広報費
  3. 展示会等出展費
  4. 旅費
  5. 開発費
  6. 資料購入費
  7. 雑役務費
  8. 借料
  9. 専門家謝金
  10. 専門家旅費
  11. 設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)
  12. 委託費
  13. 外注費

但し、以下3点の条件をすべて満たす必要があります。

  • 使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
  • 交付決定日以降に発生し対象期間中に支払いが完了した経費
  • 証拠資料等によって支払金額が確認できる経費

補助対象外となる事業と常時使用する従業員に含まれない従業員

ここからは、助成対象とならない事業や「常時使用する従業員」に含まれない従業員について解説します。

常時使用する従業員に含まれない従業員

個人経営の建築業の場合、この「常時使用する従業員に含まれない従業員」がネックとなって小規模事業者持続化補助金を使用できない可能性もあります。

補助金を使用できるか否か、先ずはこの「常時使用する従業員に含まれない従業員」について正しく理解しておきましょう。

  • 会社役員
    • 但し、従業員との兼務役員は「常時使用する従業員」に含む
  • 個人事業主本人及び、同居の親族従業員
    • 例えば、同居している妻、息子、娘、孫、兄弟、姉妹 など
  • 申請時点で育児休業中・介護休業中・傷病休業中または休職中の従業員
  • 以下のいずれかの条件に該当するパートタイム従業員等
    • 条件1
      • 日々雇い入れられる者
      • 2か月以内の期間を定めて雇用される者
      • 季節的業務に4か月以内の期間を定めて雇用される者
    • 条件2
      • 所定労働時間が同一の事業所に雇用される、いわゆる正社員の所定労働時間に比べて短い者

つまり、個人事業主と同居をしていない家族か、または全くの他人を正規雇用いている場合、その被雇用者が「常時使用する従業員」に含まれます。

補助対象外となる事業

上記、13種の経費を使った場合、補助対象となりますが、事業の内容によっては補助されないこともあります。この点もしっかりと理解しておきましょう。

  • 同一内容の事業について、国が助成するほかの制度と重複申請している
  • この事業の完了後、概ね1年以内に売り上げにつながることが見込めない事業

そのほかにも、公序良俗に反する事業などもありますが、建設業には特に関係がないと思われるので解説は省きます。

先ず、小規模事業者持続化補助金は、ほかの助成金や補助金と重複して受給できないといったルールがあります。そのため、ほかの助成金をすでに受給している事業については、申請が出来ません。

また、売り上げが見込めない事業についても補助されません。

これらのことも考えて、申請する事業の計画を練らなければならないのです。

恐らくこの点が、小規模事業者持続化補助金の最大のハードルとも言えるのでしょう。

建設業者が小規模事業者持続化補助金を申請するメリット

ここからは、建設業を営む個人事業主がこの「小規模事業者持続化補助金」に申請をするメリットについて説明していきます。

【問題点】高齢化とIT導入の遅れによる非効率

建設業界も大手ゼネコンを中心にIT化が進んできます。

ですが、自分の周りを見てください。特に個人経営の小さな土建屋さんや建築屋さんなどで、経営者が高齢者の場合、帳簿付けを未だ手書きで行っているなんてことありませんか?

パソコンで行っていたとしても、最新型のパソコンや会計ソフトではなく、10年以上も前のブラウン管時代のパソコンを未だに使っていることだってあり得ますよね。

ですが、世の中は日々進化をしています。古いパソコンやソフトウェアでは申請書類のダウンロードが出来てもファイルを開けないなんてことすらあるのです。

仕事の上でも同じです。元受け企業ではどんどん新しいIT技術を取り入れ、作業の効率化を図ろうとしているのに、下請け企業が未だに手書き図面を使っていたり、書類のやり取りをFAXに頼っていたりでは、作業効率がいつまでたっても上がることはありません。

作業の非効率が招く無駄

設計を例にご説明します。

未だに手書きで図面を作成していたとしましょう。

一般住宅1棟分の設計にどれほどの時間がかかるのでしょうか?

小さな工務店の場合、設計をする人と現場監督が同じ人なら、図面を描いている間は現場に出ることが出来ませんし、現場から戻ってから夜遅くまで事務所に残って図面を描くことになりませんか?

既に2DCADを導入して図面を作成していたとしましょう。作図時間は短縮できますが、2DCADでは図面を作成する以外のことはできません。

当然、積算は図面を見ながら行う必要があり、この点も時間がかかってしまい、非効率です。

ITが遅れていることで、無駄な残業が増え、人件費が余分にかさむことで、利益がなかなか出ないといった悪循環を繰り返えすのです。

【現状】最新型のパソコンやソフトウェアの導入困難

上記の問題点を解決するために、例えば最新型パソコンを導入したり、必要なソフトウェアを導入したりしても、以下のような新たな問題点が出てくるため、導入困難という現状があります。

  • 資金不足
  • 導入後の運用が難しい

特に、高齢化が進んでいる個人経営の土建屋さんや建築屋さんなどでは、新しくパソコンを導入して経理や労務管理などを全てパソコン上で運用していくのは難しいという現実問題があります。

パソコン操作ができる人材を新たに雇用するにしても、人材を増やせるだけの売り上げがなければ難しいのです。

補助金を受給するメリット

【問題点】と【現状】を踏まえたうえで、「小規模事業者持続化補助金」を以下のように使う事も出来ます。

  • パソコンの購入
  • 会計ソフトなどの導入
  • 導入後、専門家の指導を仰ぐ など

そのほかの活用方法

上記では、IT導入を例にメリットをご説明しました。ですが、IT導入以外にも、例えば現場で使用する建設機械を最新式に変えるということでも、「作業効率の向上」につながりますよね。

顧客を増やすために、新聞広告を作成するにもお金は必要です。自社の公式サイトを作るにもお金は必要です。

まとめ

小規模事業者持続化補助金を受給するための事業は、生産性を向上させ、1年後に売り上げが見込めなければならないといった、結構厳しい条件があります。

そのため、事業内容を考える前に諦めてしまう方もいることでしょう。

ですが、現時点での自社の問題点を考え、どうすれば改善できるのかを、地域の商工会議所に相談しながら考えることはできませんか?

新しいことを導入したり取り組んだりするには勇気がいります。失敗したらといった不安があります。ですが、今の時代、生き残るためには必要な1歩でもあるのだと知ってください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です