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土質基礎②地盤の支持力

地盤の許容支持力

許容支持力とは基礎地盤が破壊しない限界の荷重に対して必要な安全率を見込んで求められるものです。
許容地耐力とはさらに許容沈下量も考慮して決定した支持力のことです。
許容支持力≧許容地耐力となります。

許容支持力を計算するには、平板載荷試験を行います。
平板載荷試験は、地盤の表面に直径30cmの平板をおいてバックホウなどを反力にして、荷重を徐々に載荷して荷重~沈下関係を試験する方法です。
荷重が徐々に増加することによって沈下量が増大し、荷重がある値以上になると急激に沈下量が増えます。
この荷重が極限支持力であり、この極限支持力を安全率除したものを許容支持力といいます。

テルツァーギの支持力公式

許容支持力以下の荷重であれば基礎は沈下しないということではありません。
この沈下量が構造物にとって許容できる沈下量以下であるかが重要なポイントになります。
許容支持力と許容沈下量から決まる支持力のうち、小さいほうを許容地耐力といいます。

構造物を構築したときにある程度の沈下量が発生するのは当然のことです。もし、施工する構造物に許容沈下量が与えられているのであれば、設計計算書で許容支持力照査だけでなく許容変位量照査を行っていることを確認する必要があります。

支持力公式は、以下の通りです。

第1項目(ⅽNc)は土の粘着力による支持力、第2項目(γ1BNγ)は基礎底面下の地盤の自重(γ1)及び基礎幅Bに比例する支持力、第3項目(γ2DfNq)は根入れ部分の土かぶり圧(γ2・Df)に関する支持力です。
根入れの有無(第3項がある場合とない場合)によって、支持力は大幅に異なり、根入れが大きければ大きいほど支持力は大きくなります。
また,Nq(土被り圧に関する係数)の表からφが大きくなればなるほど、飛躍的にNqが大きくなります。
つまり、良質な砂質土(φが大きい)の場合、根入れ深さが非常に重要となるので、設計上の根入れ深さを確保することは施工管理上非常に重要となります。

内部摩擦角と粘着力とは?

幼いころに、砂場で遊んだ経験はないでしょうか?もしくは、海辺で砂遊びをした経験は誰もが持っているはずです。
さらさらした砂の場合は、上から落とすと三角錐上に砂が溜まっていきます。一方、どろどろした砂は、上から落とすとべちゃっと地面にへばりつく様に溜まっていきます。
内部摩擦角は、この砂山の作る角度であるとイメージするとわかりやすいです。内部摩擦角というのは、砂を構成している粒子間の相互の摩擦や噛み合わせを角度で表したものです。
さらさらした良質な砂の方が内部摩擦角は大きくなり、どろどろした粘性土だと内部摩擦角は小さくなります。
粘性土の場合、手にへばりつくような粘り気を持った性質を持っています。これを粘着力といいます。

平板載荷試験とは?

平板載荷試験とは、地盤の表面に直径30cmの平板をおいてバックホウなどを反力にして、荷重を徐々に載荷して荷重沈下関係から地盤反力係数や極限支持力などの地盤の支持特性を求める試験です。
平板載荷試験は、直径30cmの平板で根入れのない状態で試験します。
根入れ深さとは、建築構造物、土木構造物などにおける、基礎の土への埋め込み深さのことをいいます。正確には、地盤面の高さ(GL)から、基礎下端までの距離のことを示します。
平板載荷試験は,あくまでも直径30cmの平板で根入れのない状態で試験します。
上述したように地盤の許容支持力は厳密には土の粘着力や基礎幅、根入れ深さによって決定しますので、平板載荷試験によって算出された支持力をそのまま適用するのは間違いです。
平板載荷試験の目的は、ア)直径30cmイ)根入れなしの場合の土の粘着力や内部摩擦角を逆算することです。
平板載荷試験で求めたこれらの値を、実際に構築する構造物の形状に合わせて正しい地盤の許容支持力を算出して支持力判定を行うことが重要です。


参考:ニッケンキソ・コンサルタント株式会社「平板載荷試験」
http://www.nikken-kiso.co.jp/geo_04.html#:~:text=%E5%B9%B3%E6%9D%BF%E8%BC%89%E8%8D%B7%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%81%AF%E3%80%81%E5%9F%BA%E7%A4%8E,%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%84%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E7%9F%AD%E6%89%80%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

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