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土質基礎①土の年代(沖積層と洪積層)

沖積層と洪積層

私たちが普段目にしている土はどのような物か考えたことがあるでしょうか?普段目にしている土は、地球の歴史では最近の数百万年前以降に堆積したもので、もともとは岩からできたものです。
土は第四紀(現在~165万年前)に堆積したものが多く、それより古い第三紀ではほとんどが岩(軟岩)です。
第四紀の洪積世に堆積した土層を洪積層、沖積世に堆積した土層を沖積層と呼びます。
現在では、地質学の第四紀の時代区分としては、更新世(洪積世)、完新世(沖積世と同義)が用いられています。
沖積層は軟弱地盤であるため、構造物によっては支持力確保が困難で、大きく沈下する場合があるので注意が必要になります。
一方、洪積層は硬質地盤であるため、通常の構造物では支持力は十分確保できる場合が多いです。支持力に関しては、後述します。

沖積層、洪積層の特徴は表の通りです。

ボーリング図を読解しよう

ボーリング図の見方のポイントは大きく4つあります。①記事②色調③標高④N値です。順に説明していきます。

①記事
柱状図に示しきれない補足の文章でとても重要な内容が記載されています。例えば、砂層でも中に薄い粘土層が複雑に介在している場合があり、それによって横方向に比べ縦方向の透水性が非常に小さくなる場合もあります。土の透水性はとても重要な要因です。なぜなら、地盤改良の施工内容に大きく関係してくるからです。また、記事ではどれくらいの大きさの礫が出てくるのかも記載されています。礫の大きさは使用する重機の種類にも影響するので、注意が必要です。

②色調
色調によって洪積地盤か、沖積地盤かがある程度判断できます。褐色や茶灰色に近いものは土中の鉄分が酸化した色であり,昔に空気に触れていたことを示しています。茶色が絡んだ色調のものは洪積地盤の可能性が高いです。暗灰色の地盤は水中で堆積した地盤であり、N値の小さい関東付近の沖積層はほとんどこの色になります。赤色は良質地盤(洪積地盤)で黒は軟弱地盤(沖積地盤)と覚えておくと良いでしょう。

③標高
海の近くで地表面の標高が10mを越えるのは洪積地盤が多いです。標高が7~8mより低い地盤は沖積地盤が多いです。

④N値
標準貫入試験で得られるN値は地盤の硬軟や締まり程度を知る重要な指標です。サンプラーが30cm貫入する際の打撃回数で表すもので,10cm毎の打撃回数が記入してあります。礫まじりの軟らかい土では10cm毎に値が異なることがあり、小さい方の値がその土質を表していると考えた方がよいです。

その他
柱状図の右側には原位置試験内容と試料採取位置が明示されており、この位置での室内試験があるはずなので何の試験がなされているか確認する必要があります。

日本全国の簡易的なボーリング図は、検索すれば簡単に入手することができます。
ここでは、東京の旧江戸城周辺のボーリング図を参考に見てみます。

参考URL
「東京の地盤」http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/tech/start/03-jyouhou/geo-web/00-index.html

旧江戸城周辺のボーリング図です。
現在では、皇居がある地域のボーリング図になります。
茶色系の色調が多く、N値が大きいのがわかります。

同様に、千葉県浦安市のボーリング図も見てみます。

参考URL:「浦安市 地盤調査結果(公共施設用地等ボーリング柱状図)について」 http://www.city.urayasu.lg.jp/todokede/shinsai/shien/1002191.html

暗い色調が多く、N値が小さいことがわかります。

図面には必ずボーリング図が記載されています。
施工管理側の業務でないと、このようなボーリング図をしっかり見ることはほとんどないと思いますが、対象地盤の性質によって施工内容が決定していることを少し理解できると良いと思います。

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