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鉄筋コンクリート⑧部材設計の基本その4

曲げ応力を受ける部材の応力度計算「許容応力度設計法」

長方形断面の梁において、軸方向の応力がない場合かつ圧縮側の鉄筋を考慮しない場合の鉄筋コンクリート部材としての鉄筋の曲げ引張強度は以下のように算出されます。

<鉄筋の応力度>

このように算出された応力度が、それぞれの材料に対して設定された許容値を下回っていることを照査することになります。これが「許容応力度設計法」の基本的な考えです。

ひび割れ発生モーメント

ひび割れの許容の項目のところで、「鉄筋コンクリート構造物は設計上、コンクリートは引張強度を受け持たず、引張力はすべて鉄筋が負担するという設定になっている」と説明しました。
しかしながら、実際には、鉄筋コンクリート構造物にひび割れが発生するまではコンクリートが引張応力を負担しています。
荷重が作用したときにひび割れが生じるかどうかは、設計曲げモーメントと次に計算するひび割れ発生モーメントとの比較により、「Mcより大きい場合はひび割れが発生する」「Mcより小さい場合はひび割れが発生しない」と考えると分かり易いです。

<部材のひび割れ発生モーメント>

上の式は通常の弾性体の応力計算における項を入れ替えただけであり、これを、引張側のコンクリートも考慮しているという意味で「全断面有効」といいます。
(設計モーメントを求めるための構造計算も、ひび割れが生じるか否かによらず、部材を全断面有効として行うのが通例)
しかし、ある時点で仮にひび割れが発生していなくても、より大きな荷重が作用してひび割れが生じたらコンクリートは引張力を負担できなくなります。
RC構造の場合は設計上Mcより大きいかどうかは関係なく、引張側のコンクリートは無視して設計することが原則です。

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