今、建設業界はマネジメントに関する課題をたくさん持っています。
どのような課題があるのか、そしてその課題をどのようにして解決していく動きが見られるのか、2つに焦点を絞って見ていきましょう。
建設業界のマネジメントの課題
建設業界と一言で言ってもかなり幅が広いですが、特に現場へ出て行く仕事に関しては労働環境の改善が求められおり、明らかな課題となっています。
政府も週休2日制や残業の削減を推奨しているため、より積極的になって早急に取り組まなければならない問題です。
建設業界の現状から考える今後のテーマ
建設業界の現状を見てみると、現場だけでなく書類作成ができるデスクワークを含めた場合休みが取れなかったり、残業時間がかなり多くなってしまっていることがわかります。
休みが取りにくく残業が多いといった労働環境が改善されていないため、新規で若い人を獲得できないという問題や女性が働きにくい環境という別の問題も出てきてしまいました。
早急な解決をしなければ建設業界の跡継ぎがどんどん少なくなっていってしまう危険性があります。
若年入職者の確保・育成
特に早急な解決が求められているのが若年入職者の確保と育成です。
現場で働く人達の高齢化が進んでいるにもかかわらず新規参入したいという希望者が少ないため、労働環境を改善し、建設業界で働きたいと思える人を増やす努力が必要不可欠になります。
建設はこれからも必要とされる仕事であるため、ここで人手を切らしてしまうと将来の私たちの生活に支障が出てくる可能性も否めません。
長時間労働の是正
働きたいと思えるような職場にするには、やはり長時間労働の是正が大きなテーマになってきます。
具体的には、週休2日制を取り入れること、有給休暇の取得、残業時間の削減、この3つが課題です。
休みが取れるようになり、一日の勤務時間が減れば建設業界の中でもホワイト企業が出てきて中小企業がそれに続くことができます。
女性・若者が活躍しやすい環境整備
建設業界の中でも女性や若者に人気なのが、デザイン関係の建設の仕事です。具体的に言えば、設計者やインテリアデザイナーといった職種でしょう。
土木や建築に興味がある場合でも、環境整備が行われていないと体力的についていけるかという不安が発生し、女性や若者が求人に応募しにくい状況が続いています。
力仕事が必要な場合でもきちんと休みが取れる環境であるとアピールできるようになれば、より魅力的と感じてもらえ応募も増えるでしょう。
課題解決のための動き
建設業界が抱えるマネジメントの課題は、ただ問題提起として終わるのではなく具体的に解決に向け行動が起こっています。
まだ目標に向かって進んでいる最中で完成されたわけではありませんが、活動が継続されれば今後の課題はなくなっていくでしょう。
建設現場の生産性向上
作業の効率化を目指すために提唱されたのが建設現場の生産性向上です。
測量や施工、検査書類の作成にかかる日数を大幅に削減させることで、長時間労働の抑制を目指します。
具体的には、測量や施工、検査などのすべてのプロセスでICTを活用するという手段が提案されています。
ICT活用が大手だけでなく中小企業にまで広がれば、休暇の取得もより容易となるでしょう。
女性の活躍の推進
女性の活躍を推進する取り組みも地域ぐるみで行われています。
経営者向けに研修を実施しすることで、女性が働きやすい職場環境を整備するよう訴える取り組みが実施されています。
女性目線からの意見を大切にするために、女性同士の交流会を開いて意見を出しやすくするなどの工夫が実行されました。
また、メーカーと連携することにより、女性の負担軽減に役立つヘルメットや安全帯といった保護具の開発も行われています。このメーカーとの連携の際も女性目線からの意見を大切にしています。
建設キャリアアップシステムの構築
就職活動をしている人を建設業界に引き込むための策としては、資格や就業履歴を適切に判断できるように処遇を改善するものがあります。これによって就業機会の増加を増やす作戦です。
業界が統一したルールで求人応募者の資格などの情報や就業履歴などを評価できれば、より適切に採用ができるのではないかと提案されています。
まとめ
建設業界のマネジメントの課題はたくさんありますが、その根底にあるのは労働環境が是正されていないことにありました。
これが原因となって若者や女性が参入しにくかったりする他の問題も出てきてしまうわけです。
しかし、今現在も問題解決のための動きは見られており、将来の建設業界に対して前向きに取り組む姿勢がわかります。
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