鉄筋工として働く時に有利な資格やスキル

鉄筋工として働く際には必ずしも資格は必要ありませんが、就職や、働く際に有利となる資格があります。

できる仕事を増やし会社に貢献したり、キャリアアップをするためには資格の取得が有効になるため勉強の機会を取り入れてみてはいかがでしょうか。

鉄筋施工の仕事内容と、それに必要な資格について説明していきます。

鉄筋施工の仕事内容と資格


参照:技能者の位置づけについて – 国土交通省

鉄筋工の仕事内容は、建築物の構造体となる鉄筋を組み立てる事ですが、そう単純な仕事ではありません。

必要な鉄筋材料の検討、施工図の作成、効率的な人員の配置、そして現場を統括するリーダーシップなど建設業界において非常に難しいとされる工種の一つです。

資格を持っているからといって、職場で評価されるとは限りません。

しかし、国家資格を持っておけば社内の人事評価の際にアピールにもなり、キャリアアップを目指す際の強い武器となってくれるでしょう。

鉄筋施工技能士(施工図作成作業/組立作業)

鉄筋施工技能士資格は国家資格であり、これを取得すれば鉄骨施工図面の作成や組み立て作業に関する基礎知識をつけることができます。

学科試験だけでなく実技試験も実施されるため現場で能力を発揮できなくてはなりません。

会社によっては一級鉄筋施工技能士の資格の取得を職長となることの条件としているところもあるので、キャリアアップを目指すなら取っておきましょう。

基幹技能者

1級鉄筋技能士を取得すると、基幹技能者資格の受講資格を得ることができます。

また、経験年数として実務経験10年以上、うち職長経験を3年以上が求められる非常に高度な資格です。

極めれば褒章ももらえる

黄綬褒章(おうじゅほうしょう)は、「農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方」に授与される褒章です。

褒章の種類及び授与対象 – 内閣府

鉄筋工においても、技能を極めればこの褒章を頂くことが可能です。

非常に高いハードルですが、最終的な目標として設定してはいかがでしょうか。

鉄筋工に必要なスキル

続いて、鉄筋工に今後必要になってくるスキルについて見ていきましょう。

外国人人材とどう付き合うか


日本の建設業が抱える課題はもはや日本人だけで解決できるものではありません。

工期設定が厳密な建設業では技能労働者不足が進むと商品やサービスの品質低下や工期延長の発生が予想されますので、技能労働者の確保は最重要課題です。

若手技術者の不足により海外からの人材を調達することが不可避となっており、グローバルな視点で対策を講じていく必要があります。

今までのように職人が目の前の仕事をやり切れば終わりという考え方では、建設業が伸び悩む時代がもうそこまで来ています。

これからの建設業界において、建設現場の生産性を高め職人の待遇改善を推進するためにも、職人の労働意識改革とリーダーシップの向上が必要不可欠です。

建設業でAIのスキルが必要?

上記の鉄筋工事に関する専門的な知識は、自身のキャリアアップにつながる重要な国家資格です。

しかし、今後の建設業においては専門的な知識だけでなく、「人材不足」という大きな課題に対する問題解決能力が必須になってきます。

専門的な知識に加えて、業務改善を着想・提案・創造できる人材は、今のところ皆無です。

今後の建設業を見据えて、是非AIについての学習を始めてはいかがでしょうか?

鉄筋工の年収の上げ方

上記の資格やスキルを最大限生かすためにはどうすればよいでしょうか?

鉄筋工の年収の上げ方は2パターンしかありません。

年収アップの2パターン

1.良い企業に勤め、自身の技能を磨き、その会社の幹部になる

2.独立する:自分で営業して売上高をあげる。従業員(固定費)はとらず、変動費である外注費を適切に確保しつつコストを下げるように交渉する。

良い会社とは?

良い会社とはどのような会社でしょうか?

一つは、「管理会計による原価計算」をしっかりしている会社です。

良い職人がいる会社・チームには、明確な目標が定められているものですが、多くの会社はドンブリ勘定で正確な原価を把握していません。

管理会計チームが工事ごとの原価管理と利益率を算定し、チーム全員がそれを共有することができれば効率主義の文化が生まれ、労働意欲の向上につながります。

そのような会社には必然的に良い人事制度が生まれ、従業員は適切なインセンティブを得ることができるでしょう。

独立のデメリット

言わずもがな鉄筋工事業は体資本の体力勝負です。

若いうちはその強靭な精神と体力とカリスマ性で勝負することができるでしょう。

しかし、高齢化するに伴い自慢のパフォーマンスは確実に低下します。

その時に若かりし頃の自身のような競合と勝負できるかどうかがポイントになるでしょう。

鉄筋工としてだけではなく、1つの企業として戦略性を持つことが必要になってきます。

まとめ

鉄筋工は、少子高齢化の日本において非常に重要な職種の一つになってきています。

資格をとりつつ、世の中の流れに対応したスキルを身に付けて行きましょう。