てつまぐとは?

「てつまぐ」にようこそ

はじめまして。有限会社糸井商会の糸井義彦と申します。

当サイト「てつまぐ」にご来訪いただきましてありがとうございます。

「てつまぐ」は鉄筋工事業に特化した、他に類を見ないオンラインメディアです。内容は多岐に渡り、鉄筋工事全般について知り、学び、成長できる糧がぎっしり詰まっています。

私は鉄筋工事のプロフェッショナルとともに業務に邁進しておりますが、日本の「鉄筋工事業」を取り巻く現状に危機感を感じたことから、日本の「鉄筋工事業」の技術と魂を未来へとしっかりと繋いで発展させていきたいという想いで「てつまぐ」を立ち上げました。

「てつまぐ」訪問のあなたの想いはいかがでしょうか?

・鉄筋工事業に興味があり職を探している。

・鉄筋工事の職についているが、現職に不満があり転職を考えている。

・より専門的知識や技術を学ぶ機会が欲しい。

・鉄筋工事業のリーダーとして活躍したい。

・仕事上の悩みがあるので解決する糸口が欲しい。

・将来は独立も視野に入れて、マネージメント能力を身につけたい。

いろいろな想いや目的で来られたことと思いますが、ほんの僅かでも「てつまぐ」があなたのお役に立てば幸いです。

鉄筋工事業の魅力とは?

鉄筋工事業の魅力とは何でしょうか?

現場では季節・天候を厭わず工事を行います。熱中症が心配される猛暑日でも、凍てつくような寒風が吹きすさぶ真冬日であっても屋外での作業が続きます。そこはオフィス・ワークの従事者には予想だにしない過酷な仕事現場であり、傍から見れば3Kと言われる労働環境です。神経を集中しチームワーク良く業務に取り組まないと大怪我をする恐れさえもあります。また、職人を徹底管理して家来のように扱う専門工事業者も残念ながら存在します。

それでも鉄筋業界で働く職人、特に職長(リーダー)の中には、生き生きして働いている方がとても多いです。どうしてでしょうか?

  • それは、彼らが仕事を通して見合う価値を見出しているからに他なりません。リスクやストレス以上のやりがいを感じ、誇りを持って仕事に取り組んでいるからこそ、活力に満ちているのです。これはどの業界でも同じことでしょう。やりがい誇りをデータ解析や研究業務に見出す方もいれば、営業販売業務を介して人との繋がりに見出す方もいます。

さて、鉄筋工事業の職人がやりがいを持てるかどうかは、コミュニケーション力リーダーシップ力に大きく依存していることを知っておいてください。鉄筋工事業の魅力は、『大人数の中でリーダーシップを発揮して仕事を成し遂げた先に、スケールの大きい達成感が得られる。』ことだと考えます。

糸井商会で請負う工事でも10名以上の人員を束ねて工事を進めるのが普通です。リーダーは、目的を達成するために方向性を示し、周囲をリードして、決断を下しながら仕事を進めていかなくてはならないので、大変ストレスがかかる役職です。しかし、「人を動かす力」はとても大切なもので、「人を動かすこと」には大きなやりがいがあります。

肉体的・精神的なしんどさを背負ってでも、大勢を束ねて仕事をやり遂げた先にある達成感・感動が忘れられない。だから今まで以上に工事現場が好きになり、次の感動を求めて、さらに意欲的に仕事に取り組むことができるのです。

優れた職長は工事完了に強い目的意識を持ち、意欲的に仕事に取り組んでいます。鉄筋工事の仕事に魅力を持って活き活きと取り組むために大切なのは、このように目的意識意欲であり、3Kと揶揄される仕事環境とはあまり関係がないのです。

指示された通りに作業をこなすコマとして働くだけではなく、将来はリーダーシップ力を発揮して、多くの職人を取りまとめ、工事完成目標に向かって意欲的にチームをけん引していきたいと思われる方は鉄筋工事の熟練職人として活躍する素質を持っています。ぜひとも私達の仲間となり鉄筋工事業を極めていって欲しいと願います。

低年収はなぜ?鉄筋工事業の市場構造

鉄筋工事業の市場構造をよく知っておきましょう。

鉄筋工事業者にとっての顧客はゼネコン(元請け工事業者)です。ゼネコンは主にブランド・価格・製品パフォーマンスの3つを比較して鉄筋工事の発注を決めますが、完成工事高に占める元請け比率が低ければ低いほど、低単価で発注されます。よって、ゼネコンの工事採算が悪化するご下請業者ほどツケが大きくなります。これはどの業種でも同じことです。

国土交通省の「建設工事施工統計調査報告」(国土交通省)から、「完成工事高に占める元請比率」を以下の図に示します。鉄筋工事業は他業種と比較して元請比率が最も低いことがわかります。つまりは大半が下請業者であり受注価格が低いことから、必然的に人件費も抑えられ鉄筋工の低年収へとつながっています。このような現状が続くと、熟練技能士は育たず、根付かず、職人の減少に拍車をかけることにもなりかねません。鉄筋工事業者は万全と今までと同じ経営方針で工事を繰り返していたのでは生き残れません。建設業の中で最もコスト削減に努めながらも、工事の質は落とさずにやり遂げる方法を模索していく必要があります。

完成工事高に占める元請比率(業種別・平成19年度)

鉄筋工のキャリアアップを本気で考える

さて、コスト削減を進めて、鉄筋工の待遇を大幅アップする良策はあるのでしょうか?

ありますとも!経営者が本気で取り組めばコスト削減は可能です。

私は鉄筋工事業に3つの提案をします。

管理会計の徹底

グローバルリーダーの育成

先端技術導入によるコスト削減

①管理会計の徹底

鉄筋工事業者のトップは、会社の原価管理に鈍感(ドンブリ会計)なケースがとても多いです。社長の鶴の一声で職人の評価や応援人員の采配が決まるので、工事ごとの粗利率に疎いことが多いです。そして各工事の粗利率が明確でなければインセンティブが適切に評価されませんので、社員の年収も停滞しがちになります。また、リーダーシップという高いスキルに対して適切な報酬を与えていない会社が多いですが、これも管理会計を徹底していないためと考えられます。工事台帳を徹底管理し原価・粗利率を明確にすることで、妥当なコスト削減を推進するとともに公正な給与・報酬の支払いが可能になります。

一向に年収が上がらない場合はドンブリ会計の会社に勤務している可能性があります。このような場合、独立して経営者として生計を立てるのもひとつの手段です。実際に技能労働者数が減少しているのに対して建設業許可証業者数が増加しているのには、独立などの理由が相当あると考えられます。

しかしながら前述の通り、鉄筋工事業は非常に低単価で仕事を請け負う必要があることから、独立しても利益を上昇させにくい市場構造になっていると言えるでしょう。

②グローバルリーダーの育成

リーダーの育成は重点課題です。管理会計や成果主義を推進していくために、多くの職人に最良の仕事をさせられる「リーダーシップ人材」はかかせません。また少子高齢化に伴い、多くの外国人労働者が日本の建設業で働くようになってきており、この傾向は今後さらに顕著になってくることでしょう。よって、外国人労働者とともにプロジェクトを推進していく能力が極めて大切になってきます。鉄筋工事業者は、外国人労働者とも上手くコミュニケーションを取りながら、リーダーシップスキルを発揮できる人材を育成するとともに、このような能力を持つ従業員を評価していくことが大切です。優秀なリーダーは専門工事業者の未来を担っていくとともに、今後どのような業界、仕事に従事しても、その能力を仕事に活かしていくことができます。

ここで大事なのは、リーダーシップが生まれ持っての才能ではなく後天的なスキルだということです。よって、会社が社員のリーダーシップを鍛えるサポートをしなければなりません。「自分がやらなければ!」と思える環境を企業が用意し育てていく取り組みが必要です。

  1. 社員が考えること:自分が大人数を率いてプロジェクトを達成するようなリーダー職があっているか?
  2. 会社が取り組むこと:リーダーシップを育てるに十分な環境を会社が用意しているか?(管理会計やOJT制度等)

③先端技術導入によるコスト削減

実務経験が必要ない作業は極力機械化していくとともに、最先端技術を導入・駆使することで、非熟練技能者と熟練技能者のギャップを埋める取り組みができ、コスト削減を推進できます。しかし、やみくもに先端技術を導入するだけではコスト削減効果は得られません。まずは、どのプロジェクトの成績が悪いのか?、どの種類のプロジェクトに集中していくべきか?など、業務の現状をしっかりと分析・把握した上でコスト削減の方法を決定していくべきです。その会社に戦略があるかどうかで設備投資の費用対効果は大きく変わってきます。

以上、これらの3つの革新に取り組む姿勢がない会社には今後の成長は期待しにくいです。従事する労働者の年収も変わらないことでしょう。

鉄筋工のキャリアップ、年収アップを実現していくためには、

管理会計を適切に行う会社で、リーダーシップを身につけその会社のマネージメント職を目指すことが、最も手堅く、早道であると言えます。

「てつまぐ」が鉄筋工の未来を拓く

大地震・風水害などの自然災害が多発する日本列島において、建物の安全性、なかでも耐震性の確保が強く言われている中で、鉄筋工事は大切な役割を担っています。鉄筋工事における技術が衰退することがないように、さらに人材育成、技術発展、経営革新などを進めていくことが大切です。

「てつまぐ」の目的は、鉄筋工事業を大勢の方に理解してもらい、鉄筋工事業に携わる技能労働者に夢と希望を与え、そして将来の鉄筋工事業界の発展に貢献していくことです。おかげさまで、この度「てつまぐ」は群馬県の経営革新計画として認められました。多くの意欲のある専門工事従事者が「てつまぐ」に集まり、弊社にも集まることで、優秀なリーダー職人が大勢育ち、彼らの能力が適正に評価されることで、今後の日本の建設業に大きく貢献していくことを願っています。

糸井商会でも、管理会計システム、職人の成果主義、資格取得サポートなどの仕組みを取り入れながら、コスト削減、社員のキャリアアップに力を注いでおります。わが社の取り組みや事業に興味のある方からのご連絡もお待ちしております。

糸井義彦

プロフィール
横浜国立大学理工学部建築都市環境系学科都市基盤EP卒
前田建設工業株式会社入社
東日本大震災復興工事に従事後設計部へ
2019年より㈲糸井商会へ勤務

まとめ

今のままの業界では自身の年収や待遇が変わらないことを知ろう。

自分が鉄筋工事業にマッチしているかを考えてみよう。

自身のキャリアを積み上げていける会社を見つけよう。

「てつまぐ」の内容

・建設業全般に係る学習カリキュラム

・熟練技能士の技術承継コンテンツ

AI技術の基本知識・適用方法

・一流技能士を目指す学習コラム

・ビジネスマンとして必須の経営スキル